マライのぶらり建築散歩!国会議事堂から東京駅まで歴史的建造物を巡る

東京都心には歴史的建造物や近代的なビルなどが建ち並び、OLD&NEWを一度に味わいたい建築散歩には最高のエリアです。特に千代田区には国会議事堂、皇居、東京駅をはじめ、とても興味深い建造物がたくさんあります。今回は編集長を務めます私マライとドイツから訪れた私の家族とともに建築散歩します。

国会議事堂

永田町の国会議事堂は、1920年から1936年まで17年間かけて建設されました。国会議事堂は一般人にも開かれており、傍聴はもちろんのこと、見学ツアーも参加できます。外国人向けに衆議院の英語ツアーも用意されています。日本の政治について学びながら、国会議事堂の素晴らしい建築を堪能できる貴重な体験です!

中央塔を中心にして左側が衆議院、右側が参議院です。中央塔の高さは約65メートルです。

特に圧巻だったのは、議事堂の塔の部分の真下に当たる中央広間です。床のモザイク、ステンドグラスの窓から差し込む光、四季を表す壁画など、非常に優雅な造りになっています。

もちろん、衆議院の本会議場も見学できます。

衆議院の本会議場
本会議場天井のステンドグラスはイギリス製。|壁のモザイク模様
彫刻細工|傍聴席手すり

天皇陛下や皇族も国会議事堂に来られることがあります。その時のための豪華な部屋「御休所」「皇族室」があります。

赤いカーテンのバルコニーには「御座所」という天皇陛下の席があります。

「御休所」は、天皇陛下がお入りになる部屋です。御休所は国会総建築費の約10分の1を使用していて、日本的な素材や技法で作られた華麗な造りです。

総檜造の本漆塗りの和洋折衷の空間になっている「御休所」。入口の大きな石は徳島県産の大理石で、一枚の石をくり抜いて造られました。
鏡の前にある時計は純金でできています。時計の下の赤い色の大理石は静岡県産の紅葉石です。
国会議事堂

東京都千代田区永田町1-7-1
Google Maps: https://maps.app.goo.gl/U2r27mQNT6X3B4REA
英語による衆議院の見学ツアー申込:
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_english.nsf/html/statics/guide/tours.htm

桜田門と二重橋

国会議事堂の正門から出て坂道を降りると、旧江戸城のお濠に沿った内堀通りに合流します。少し進んだところに江戸時代から残る「桜田門」があり、二つの門をくぐって左に曲がれば、江戸城があった時代の石垣や、皇居の正門に架かる「二重橋」を見学できます。

歴史的な桜田門と近代的な高層ビルのコントラストが美しい。
手前の橋が「正門石橋」、奥の橋が「正門鉄橋」で「二重橋」とも呼ばれています。
桜田門

東京都千代田区皇居外苑1-1
Google Maps: https://maps.app.goo.gl/qC39grQc6BPqsdoy9

正門鉄橋(二重橋)

東京都千代田区千代田1-7
Google Maps: https://maps.app.goo.gl/gwQcxemG6mdzQDUv8

帝国ホテル 東京

2023年11月に開業133周年を迎える「帝国ホテル 東京」。1890年に日本の迎賓館として開業した「帝国ホテル」は、皇居から近い日比谷に位置しました。旧本館「ライト館」はアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライト氏(1867年~1959年)の設計デザインにより、1923年に完成しました。実は、1967年に老朽化のため残念ながら取り壊されましたが、日本の名建築として語り継がれています。

1958年に撮影したホテル外観。複数の中庭があり、かなり入り込んだレイアウトです。
現在の「帝国ホテル 東京」

「帝国ホテル 東京」1階の展示スペースで、ライト館の建築をはじめ帝国ホテルの歴史を辿ることができます。建築ファンにはたまらない場所になっています。ぜひお立ち寄りください!

無料の展示スペースにある模型やライト館があったころのインテリア
エントランスの柱は、日本の行燈をイメージしてデザインされたと言われています。左側は明治村の「ライト館」、右側は「帝国ホテル 東京」
帝国ホテル 東京

https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/
東京都千代田区内幸町1-1-1
Google Maps: https://goo.gl/maps/gpf4qbacz8JeJwa68

東京駅前&丸の内エリア

東京駅前には低層部と高層部がはっきりと分かれた特徴的な形をしたビルがたくさん並んでいます。このエリアが開発された当初、旧建築基準法では建物の高さが約31メートル(100尺)に規制されていました。最近の再開発では、当時の名残を残したデザインが採用され、東京駅の丸の内側が新しい街並みに生まれ変わっています。

東京駅前のビル群

赤煉瓦の東京駅も見事で、国の重要文化財に指定されています。2012年、改修工事を終えて新しく生まれ変わった駅舎は1914年建設当時のデザインを再現しています。

(左)東京駅、丸の内側(右)丸の内北口と南口のそれぞれにはドーム型の天井があります。
東京駅

東京都千代田区丸の内1
Google Maps: https://maps.app.goo.gl/UbgXNaHviP4EgbKT7

東京都心には江戸の痕跡がそのまま残っていたり、東京駅のように昔の姿に蘇ったり、帝国ホテルのように新しい形に生まれ変わったりと様々な建造物がたくさんあります。
晴れた日には、ぜひOLD&NEWを楽しめる建築散歩にお出かけください!