もうすぐお正月シーズンが始まります。日本には独特な習慣があり、例えば大晦日には年越しそばを食べたり、お寺で除夜の鐘を聞きながら新年を迎えます。年が明けてからは、新しい一年の幸せを祈願する「初詣」という習慣があります。今回は、初詣をした後にぜひ立ち寄って味わってもらいたい「天野屋の甘酒」をご紹介します。
創業は敵討ちのため!? 老舗甘酒店「天野屋」
神田明神の大鳥居の横にある「天野屋」は、約180年の歴史がある老舗甘酒店です。創業者の天野新助は、京都の近くに住む侍でした。ある時、江戸(現在の東京)に剣士としての訓練を受けていた弟が何者かに暗殺され、兄の新助が仇討ちのために江戸に移りました。しかし、大都会だった江戸で犯人を探すのは難しく、効率的な情報収集のために、人通りが多い神田明神の前に、1846年に茶屋を開きました。それが「天野屋」です。
最終的には敵討ちを果たせなかった新助ですが、その場所にあった地下の土室で麹を作り、それを使ってお味噌や甘酒を製造するようになりました。当時から販売されていた自家製の甘酒は、今でも同じこの場所で販売されています。
天野屋ではテイクアウトの甘酒も販売されていますが、ぜひ売店の横にある、100年前の東京にタイムスリップしたかのようなレトロかわいいカフェでゆっくり甘酒を味わってください!天野屋の甘酒は、米のつぶつぶ感が残る、ほんのり甘い、ほっこりする優しい味がします。
栄養豊富な天野屋の甘酒
天野屋の甘酒には二つの種類があります。一つは米麹を使って作られるノンアルコールの甘酒。もう一つは酒粕で作られるため、アルコールが含まれています。どちらも栄養豊富で、ビタミンやミネラルが多くて、ヘルシーです!
天野屋の甘酒は米麹を使ったもので、原材料は米、米麹と水だけ。製造過程の中で炊いたお米に麹菌を足して、発酵させます。その時、お米のでんぷんがブドウ糖やオリゴ糖に分解されるため、加糖しなくてもほんのりとした自然な甘みが生じます。ノンアルコールのため、子どもから大人まで、誰でも美味しく飲むことができます。
甘酒は栄養がとても豊富で、江戸時代には夏バテ防止に飲まれていたとされています。近年、甘酒は「飲む点滴」と表現されるようになり、栄養ドリンクとして再注目されるようになりました。
昔ながらの製法で作られた天野屋の甘酒をぜひトライしてみてください!
天野屋(あまのや)
http://www.amanoya.jp
東京都千代田区外神田2-18-15
Google Maps: https://maps.app.goo.gl/GZwH1XsXA4KWbBeT6
最寄駅:御茶ノ水駅、新御茶ノ水駅、末広町駅、秋葉原駅
※年末年始の営業情報をご確認ください。
神田明神の初詣情報
神田明神は約1300年の歴史がある神社です。古き良き伝統を重んじながら、お守りや絵馬などの神社グッズでアニメとコラボするユニークな展示会イベントを開催して、”伝統”と”革新”がうまく融合しています。神田明神では縁結び、商売繁昌、除災厄除の神様が祀られています。
神田明神の初詣は1月1日の0時から始まります。非常に有名な神社であるため、境内が30万人以上の初詣客で賑わうことが予想されます。特に、1月5日頃までは多くの参拝客が予想されます。一つのハイライトは2024年1月12日(金)15時に行われる”神楽始”という巫女さんによる踊りです。混雑状況は常にライブカメラで確認できるので、空いている時を狙って、参拝しましょう!
日本の神社とお寺ではどなたでも歓迎され、自由に参拝できますが、参拝のマナーとして、裸足・短パンなどのラフな服装は向いていません。参拝の仕方についてはぜひこちらの記事と動画をご参考ください!https://visit-chiyoda.com/japan-for-beginners-visiting-shrine/
神田明神
https://www.kandamyoujin.or.jp
初詣情報: https://www.kandamyoujin.or.jp/event/detail/?id=2
ライブカメラ: https://www.kandamyoujin.or.jp/liveCam/
東京都千代田区外神田2-16-2
Google Maps: https://goo.gl/maps/na71CTu7tMca8uX77
最寄り駅:御茶ノ水駅、新御茶ノ水駅、末広町駅、秋葉原駅